事務局より - 英国のコミュニティダンス視察 03 『StopGAP Dance Company』

英国のコミュニティダンス視察 03 『StopGAP Dance Company』

カテゴリ : 
英国のコミュニティダンス視察より
執筆 : 
cdj 2011-2-13 11:20

[視察内容] Arts Council England, South East(※1)のダンス担当官であるジェイミー(Mr Jamie Watton)が、この地区で活動する団体を集め、活動紹介と交流の機会を与えてくれた。参加団体は、それぞれの活動内容についてDVD等を用いて説明。その中から、ここでは『StopGAP Dance Company』を取り上げる。

    

※1 Arts Council England, South East/アーツ・カウンシル・イングランド・サウス・イースト
アーツ・カウンシルは、イングランド内に9つのリージョナル支部を持っており、サウス・イーストはその1つである。
英国南東部の芸術団体やアーティスト等へのサポート、コミュニティに向けた活動を行っている。


 

StopGAP Dance Company
Ms.Denise Woods, General Manager/Ms.Vicki Balaam, Artistic Director

  

■ メンバーとカンパニーの特徴

4人のダンサー、アーティスティックマネージャー(10年のキャリア)、ジェネラルマネージャー(2年)、コミュニティ部門担当のアーティスト1名によるカンパニー。2人のマネージャーは「ダンス開発」を行うためカンパニーに加わっている。カンパニーの大きな特徴は、英国唯一、ダンサーに学習障がい者・身体障がい者・健常者を含むダンスカンパニーであること。自分たちのダンスを「統合的ダンス」と呼ぶ。カンパニーのミッションは「ダンスという媒体を使い“統合性”を見せ付けることができるか、また“皆で統合すること”にどんな効果があるかをアピールする」という点にある。

  

■ 作品

作品制作にはイギリスをはじめ国際的なコレオグラファーと協力している。(最新作は別々のコレオグラファーによる7つのセクションに分かれた作品。アップビートの作品にも挑戦している)作品づくりの上での目標は「楽しく親しみやすい形であること、創造性や芸術性、技術性においては“これでいい”というところに挑戦していくこと、つまり新しいことを開発してゆくこと」に情熱を注いでいる。

 

■ 教育プログラム

4人のダンサーが教育プログラムにおいてもチームを作成し実施。10年ほど前から教育プログラムを行い内容は充実している。昨年は教育的ワークショップに英国で1,420名が参加し、このうち920名が障がい者であった。ダンスの経験や技術力は問わず、子供から高齢者まで、いろいろな人を対象にしている。専門集団としてストップギャップのワークショップでは動きが制限されている人々(身体障がい、視覚障がい、聴覚障がい、またコミュニケーション能力の障がいなど)への対応も可能である。障がい者と健常者を混ぜ、モットーとしているのは「既成概念を取り除くこと、バリアを取り除くこと、そして安全な環境の中で自分の自信を取り戻しクリエィティブな考え方を持ってもらうこと」また「若い人にコレオグラフィー(振付)のチャンスを与えることで個人は異なることを認識させ互いに尊重することを教える」ことである。

  

■ 活動の広がり

 教育的プログラムは学校や障がい者施設、特定の地域などで実施し、ひとつの地域で5〜6種の組織と組み同時にいくつものプログラムを実施することもある。活動の中で大切にしているのは、一回訪問して去って終わり、ということでなく、できるだけLegacyを残すということ。地域の先生などに情報や技術を教え、自分達がいなくても活動が継続できるように心がけている。公演についても同様。いかに人々に覚えておいてもらえるか工夫を凝らす。若い人や障がい者の発展を目ざすとともに、障がい者へのダンス指導員の育成やダンサーの技術養成にも力を注いでいる。障がい者と健常者を交えた“Integrated youth Company”の設立とサポートも行う。現在、スウェーデン政府から資金をもらい、スウェーデン北部で“Integrated youth Company”を設立するプロジェクトにもかかわっている。

  

 

■ 特徴
 
StopGAPの特徴は、技術面のみならず、携わる人々、観客すべてに感動を与えること、その心に触れることができるということにある。障がい者と健常者が共に存在する“統合性”でどんな効果があるかを示すことができ、かつアピールすることに成功しているカンパニーである。ダンサーが社会の規範(ロール・モデル)になるということを見せることができる。

 

※この場をセッティングしてくれたアーツ・カウンシルのジェイミーさんへのインタビューは、次回の報告で掲載します。

 

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