事務局より - 英国のコミュニティダンス視察 12 『Chicken Shed Theatre Company』

英国のコミュニティダンス視察 12 『Chicken Shed Theatre Company』

カテゴリ : 
英国のコミュニティダンス視察より
執筆 : 
cdj 2011-7-18 12:50

インタビュー
Christine Niering/Director of Dance
David Balcombe/Chief  Executive  
Louisa Perry /Artistic Development Director

〔視察内容〕 活動内容の説明を受けるとともに劇場、作品練習の様子、子供劇場のワークショップを見学

   

 チキンシェッドには300人収容の劇場(Theater)と100名収容の子供劇場がある。劇場ではチキンシェッドが有するプロのダンスカンパニーが創作と上演を行っており、子供劇場では総勢640名の子供が参加するワークショップや作品上演を行うプログラムが実施されている。プロのダンスパフォーマーと子供劇場は相互に影響しあいながら成立し双方間の効果がある。(建物内のカフェにはバーが併設され、このバーや屋外のアウトシアターでもさまざまなパフォーマンスが行われている)

Chicken Shed
1974年設立。劇場(Theater)ができたのは1994年。誰もが歓迎され、価値を認められることを目的に「包括的な(インクルーシブな)創造性のプロセス」に重きを置いている。子供や若者に向けたワークショップや教育プログラムに力を入れている。スタッフは70人。

 
.船ンシェッド専属のプロのダンスカンパニー 

  チキンシェッド内にある300人収容の劇場で創作と上演活動を行う。題材に重きを置き、実際に起こった出来事を題材として作品を創作している。(今夏の上演作品は、黒人と白人の間に生まれた男の子を主人公が自分のアイデンティティを探っていくストーリー。7月に3週間チキンシェッドで上演し8月にエジンバラフェスティバルで上演。来年はイギリス全土ツアーを計画。出演ダンサーのうち2名は学習障害または身体障害を持つ)チキンシェッドとして思い入れのある題材を選び、プロのパフォーマーによる質の高いダンス作品として上演している。作品を通して、人々にそのメッセージを伝えること、チキンシェッドを知ってもらうこと、プロのパフォーマンスを見た若い人に「このカンパニーに入りたい」と思ってもらうことを目指す。これは正式な教育機関の一環であり、パフォーマーは公演への出演だけでなく子供・若者へのWSを行っている。(※カンパニーのリハーサル風景を見学。メンバーには身障者を含み、互いの動きを理解し、サポートし合い作品を作っていた。非常に仲の良さそうな雰囲気であった)


◆大学との提携 
シアターでは、ミドルセックス
大学と提携しており、学士号ではないが、Aレベル6 formの 短大の終了証を発行する。今夏のカンパニー上演作品の創作者は大学の教授。学生から外国のパフォーマーまで、このカンパニーには作品ごとに国や芸術分野のジャンルを超え、様々な人が集まるのが特徴。


Children’s and Youth Theater 子供劇場

 
100名収容。5〜13歳までの300人、13〜25歳までのユースシアター350人が参加している。学校の授業のある平日は週に一度年齢ごとにクラスにわかれて練習。子供劇場での上演のための作品づくりを行う。オーディションはなく、自分でやりたい、という意思でOK。カンパニーで活躍するパフォーマーの多くが、この子供とユース用プログラムの経験者である。  (※5歳から7歳までの子供たちのグループ練習を見学。10人ほどの輪に2人くらいずつ大人の指導者が居り、子供にいろいろなシチュエーションの説明をし、それに対する反応を子供に身体を使って表現させていた。子供達は大騒ぎでのびのびとして臆することもなく、表現を楽しんでいた)


■ チキンシェッドの国を超えた活動

 
チキンシェッドは「全世界でこのようなカンパニーを起こしたい」、という目標を持ち、“チキンシェッドの哲学”に基づき、国内で22のプロジェクトを発足させ、海外でもロシアのサンクトペテルブルクでプロジェクトを進行中である。
 

○ チキンシェッドの哲学・・(担当者の言葉より)
チキンシェッドには当初劇場はなかった、建物より人が大切。
・時間をかけ、だんだんカンパニーの内容が社会の構図をあらわすようになってきた(似てきた)。
 メンバーの5人に1人がなんらかの障がいを持つ。しかし、社会とは違い、作品の中では障がいという障がいはない。
・互いの違いを認識し享受することが重要。
障がいというレッテルで個人の可能性がさえぎられないようにする。
一緒に活動していくなかで、皆で達成していくことを大切にする。
・モットーとすることは子供も大人も同じく、子供と大人の哲学が一致。
 スタッフにも推進している→(互いに助け合う/プラス部分を見ていく/
 自分だけでひきこもらず互いに助け合い、引き出しあうこと/
 自分の個性を伸ばせる、さらに高いものを達成する/自分の箱をつくらない/脱出すること、など)
・子供は原石、できないという限界がないことに気づかされる。自分の限界を広げ、高いレベルを達成できる。
 子供を見ているとみな幸せな気持ちになり、笑顔になる。


     

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